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山中慎介 V10防衛戦

WBCバンタム級タイトルマッチ、王者山中慎介 対 リボリオ・ソリス戦を私なりに解説したいと思います。結果はダウンの応酬の末、3-0の判定で王者山中が見事に防衛を果たしました。



この試合のポイントはポジション、そしてリズムだったと思います。サウスポーの山中は「神の左」と呼ばれる強烈な左ストレートを武器に勝ち続けてきましたが、今回は右ジャブを中心に右のリードブローを磨いてきました。それが功を奏して、2Rになぎ倒すような右フックでダウンを奪います。

地元開催ということで応援も押せ押せムードの中、山中は倒しに行ったように見えました。それによりこれまでつばぜり合いのように続いていたポジション争いが、一気にソリスに傾きました。右利きのソリスと左利きの山中のポジション争いは、前足(ソリスの左足、山中の右足)を外側に置けるかどうかによります。二人は交錯するたびにポジションを奪い合ってきました。

しかしダウンを奪ってから、ソリスが外側に足を置くことが多くなります。これは山中の死角から左の攻撃が可能になることを意味します。そして真っ直ぐに右を出せば、容易に山中の顔面を捕らえることができるポジションです。さらにソリスは山中のリズムで試合が展開しているのを嫌い、ラフファイトを仕掛けてリズムを壊そうとします。バッティング(頭突き)も絡ませたラフファイトが、これまでの流れを断ち切ります。

写真は山中のものではありませんが、このように前足を相手の外に置くことで有利なポジションに入れます。
サウスポー


そして山中の右ジャブに合わせるように、ソリスが真っ直ぐに放った右ストレートがヒットし、山中がダウンします。これに動揺し焦って攻撃をしかける山中に、ソリスは冷静に再度右ストレートを合わせてダウンを奪います。2度のダウンでダメージよりも動揺が広がった山中ですが、経験の豊富さからなんとかこのラウンドをクリンチで逃げることができました。

この後、山中は攻撃のリズムを変えました。右のガードを下げ、時にはデトロイトスタイルと呼ばれる完全に前の手を下げる構えになり、右のパンチを倒すためではなく当てるために使います。強くはないが速い右ジャブが入るようになると、左のボディストレートが決まりだし、返しの右フックが面白いように当たりだします。

地元の大歓声を受けながら、倒すこだわりを捨てて確実に当てるボクシングは、一気に倒しに行くつもりのソリスのリズムを狂わせていきます。再度ソリスはラフファイト気味にリズムと距離を壊しにいき、バッティングも受けますが、山中は落ち着いてやり過ごします。これは経験によるものが大きいと思います。

お互いに二度ずつダウンを奪ったものの、ポイントは一方的に山中について大差の判定勝ちになりました。今や山中は王者の余裕と落ち着きを身につけています。そのスタイルを徹底的に研究されていますが、挑戦者選びを間違えなければ、まだまだ防衛記録を伸ばしそうな予感がしました。
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プロフィール

井上 毅

Author:井上 毅
はねもね
福岡県出身
東京都在住
以前やっていたブログ「はねもねの独り言」の続編です。

外資系金融機関に勤めながら、あちこちに出没しています。

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