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007の権利問題を整理する その1

イアン・フレミングの小説007シリーズは、映画化されて世界的なヒットを記録しますが、映画化の権利問題がややこしくなっています。どれだけややこしいのか、それを解説したいと思います。

1.サンダーボール作戦訴訟

イアン・フレミングは、007の映像化権利を、安値で複数に売却しています。その中に、アルバート・ブロッコリとハリー・サルツマンがいました。両者は互いが持つ映像化権利を買い取ろうとしますが、映像化に掛かる費用を捻出するため、紆余曲折を経て共同で映像化することになりました。これがイオン・プロダクション(以下EP)の設立につながります。
アルバート・ブロッコリとハリー・サルツマン
左:アルバート・ブロッコリ 右:ハリー・サルツマン

EPは映画「007 ドクター・ノオ」を成功させ軌道にのると、次々と007の映画化に着手します。これに気を良くしたフレミングは、自らが映画化することを目論んで、友人達とザナドゥ・プロダクションを設立します。この時、映画作家のケビン・マクローリーが中心となって、いくつかの映画用の脚本が作られました。しかしザナドゥを不安視したフレミングは、一方的にこの契約を解消してしまいます。

フレミングはこのマクローリーらのアイデアを無断で使用して、「サンダーボール作戦」を書き上げて発表してしまい、マクローリーらから訴えられることになります。63年にマクローリーが勝訴すると、映画「サンダーボール作戦」のクレジットにはマクローリーの名前も入れられました。これで一旦は決着したかに見えました。
007 サンダーボール作戦
007 サンダーボール作戦のポスター

この問題が尾をひくのは、マクローリーのアイデアに、犯罪組織スペクターと、その首領ブロフェルドが含まれていたことです。他の作品にもスペクターやブロフェルドが登場したことにマクローリーは憤慨し、差しどめの要求が出され、「ダイヤモンドは永遠に」以降、スペクターは登場しなくなりました。この問題で和解が成立したのは、なんと2006年でした。

「ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」は、マクローリーが、「サンダーボール作戦」をリメイクしたものです。EPとの約束で、10年間はマクローリーが映画化しないと決められていたので、10年を過ぎてから映画化の動きが始まったものです。しかし内容を巡って再びEPと訴訟になり、紆余曲折を経て完成しました。
ネバー・セイ・ネバー・アゲイン
ネバー・セイ・ネバー・アゲインのポスター

ちなみに製作したのはタリア・フィルムで、本作の制作者ジャック・シュワルツマンの会社です。社名は妻のタリア・シャイア(ロッキー・シリーズのヒロイン、エイドリアンが有名)から名付けられました。

それはともかく、ショーン・コネリーの復活で話題をさらったものの、同年公開の「007 オクトパシー」には興行成績で負けています。

次回に続きます。
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プロフィール

井上 毅

Author:井上 毅
はねもね
福岡県出身
東京都在住
以前やっていたブログ「はねもねの独り言」の続編です。

外資系金融機関に勤めながら、あちこちに出没しています。

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